2010年12月1日水曜日

『御歌所と国学者』

「従来の近代和歌史研究は、いわゆる和歌革新運動をすすめた「新派和歌」「新派歌人」の視点から述べるものが多くを占めており、それに比して「旧派和歌」「旧派歌人」の研究は停滞していたといえる。
しかしながら「新派」の活動が盛んになった明治三十年代以降においても、「旧派」の活動は活発であり、「新派」「旧派」が両立する状況にあったことをふまえれば、現在の研究状況は公平な視点によるものとはいえないと考える」とする國學院大學研究開発推進センター宮本誉士助教による『御歌所と国学者』が弘文堂から平成22年12月日久伊豆神社小教院叢書9として出版された。この概要を11月の小教院で直接宮本助教から聴ける幸運に恵まれた。特に今泉定助先生と関係が深い高崎正風の教育勅語実践運動、その師・八田知紀の「造化主」「造化神」重視の思想等明治期の今泉先生の思想構築を考える上でたいへん貴重なお話しを伺えた。

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