2016年6月26日日曜日

時を伝える「和歌」

米川千嘉子先生の講演「和歌をよもうー老いの楽しみ、言葉のふしぎ」和歌の専門家からの話は初めて、一番印象に残ったのは昭和後期の和歌と平成の和歌には断絶がある。「老い」の歌も昭和の老人は孤高を歌い家庭の介護は歌われていないし、青春も爽やかに歌われている。平成の歌は認知症、介護、老いの胸の内がストレイトに詠まれ、青春も出口のない苦しみを歌い、また現代の情報を基に知的な歌を詠むと。この話を聞いていて、吉田兼好を思い起こした。兼好は二条派の歌人、出家しても歌人として、古今和歌から新古今和歌集に至る八代集の雅な世界を愛し、玉葉和歌集から風雅和歌集の時代への移りを知的な技巧に走って風情がないと嫌ったと言われているが、現代も『徒然草』の時代の様に、大地震、津波、噴火と混乱の時代を迎えていると言うことだろうか。

2016年6月24日金曜日

合気道カレッジ禊行記

昨年に続きの「合気道カレッジ」の稜威会本部道場での禊行、15人と本部道場禊としては、少々大人数、今回も道彦は江島先生・外国人、若い人、女性が多く気合が入る。禊行の説明を終えて、水行場設置=神籬の設置を皮切りに「拝神」祝詞を90分に渡り正座で唱え続けるが、参加者の声は力強く爽やか あっという間に時が過ぎる。鳥船等の所作の後、「潜水」水行場での地下水を手桶でひたすらかぶり続ける、鳥の声に包まれた都心では珍しい森の中での水行は爽やかに尽きる。そして「直会(なおらい)」神饌を食する事で、神と一体になる大切な神事、語らいを通して各々の「日本とは何か」との思いが深まる、参加者のなかで外国から来て合気道を学ぶ者にとっての禊体験は日本の心を理解する一助となり、それにも増して、子育てを通じて学ぶ女性にとっては合気道の日本の心を、若い人にとっては世界の中での日本の精神を、禊の体験体感を通して日本の精神=神道を体得した貴重な一日となつた。

2016年6月22日水曜日

信楽体感記

瀬戸、備前、常滑と六古窯の体感を求めて旅を続けてきたが、信楽鉄道不通の為、訪ねる機会逸していた信楽に漸く旅する事を得た。信楽の器・荒く明るく軽やか、嶋吉陶房の嶋田浩造氏の登り窯で挙げた「ぐい飲み」物静かな嶋田氏の語りを通しての器との体感、そして京都山城の地酒「城陽」を通しての体得、備前で求めた、それは深く重く静かな体感を与えるのと対照的な体験体感を残した。次に訪ねた住まいのやきもの丸滋製陶株式会社も窯場公開、説明してくれた職人さん達も明るく爽やかな体感を残してくれた。六古窯残り二つ、どんな体験、体感そして体得を残してくれだろうか。

2016年6月15日水曜日

「神道練成道場」合気道龍・春風館研修会

神道は体験して体感して体得する日本精神。その一つの道が合気道を通して体感・体得と考える。現代に措いてその最高の技「神技」を体験を通して体感させる事の出来る合気道の師範の一人「養神館合気道龍」安藤先生を「神道練成道場」に昨年に引き続きお迎え出来、弟子の昇級審査、講習会を実施した。この機会に禊の本家本元「稜威會」川面先生の直系の弟子江島先生による「鳥船」等の指導による体験体感、戸山流居合の菊地先生と弟子による抜刀演武と体験通しての体感と「神道練成道場」の弟子達にとって日本精神を体得出来た至福の研修会となった。