2011年4月14日木曜日

東日本大震災後の『祭り』の自粛

東日本大震災後の『祭り』の自粛についての一考

「被災地に配慮すべきだ。お祭り騒ぎはすべきでない」として全国的な動きで『祭り』の中止が広がっていると報道されている。
この論は正に本末転倒ではないかと考える。今泉定助は、大正十二年の関東大震災の一ヵ月後「震災復興についての建白書」のなかで、物質的外形的復興を望むと共に、精神的内面的復興を力説し、国民精神の主柱は敬神崇祖たる神社祭祀にあるとして、神社の復興は地域共同体の精神的復興を成すと主張している。神社祭祀としての『祭り』では、氏神と氏子が神人一体となり、共同体としての村・町が氏神を中心として歓喜と意気とを以って連帯し再起するとしている。
東日本大震災について、被災者・国民に向けた天皇陛下の『お言葉』「苦難、皆で分かち合っていくこと」は、『祭り』の自粛ではなく、全国民が『祭り』を通して国民しての一体感を持つ事ではないか。『祭り』は「日本精神」を国民一人一人に対し、具体的に体験・体得そして体顕して『鎮魂に至る道』となることを教えてくれると考えている。