渥美清氏は演劇が好きで、良く出かけて行って観て、自身も「演劇人」としてその中に飛び込む事を願い続けていたが、自身の立場の重さからと「映画人」として、「寅さん」として人生を全うしたと言う。生前渥美氏は『好きと向くとは別なもの』と考えていた様で、好きな「演劇人」を捨て、向いている「映画人」として人生を歩まれた。自分自身を顧みると好きな事に時間を費やし、向いている事に背を向けて生きてきた時期が確かにあった。無駄も人生の内とは言え、早く気が付く事に越したことはないが凡人の悲しさか。「合気道ジュニア大会」少年・少女の競技演武を審判員として今年も参加させていただいたが、天から舞い降りた天使たちの演武、何時もながら目頭を「うるうる」させながら、この子らは、時流に流されず自分自身に向いた人生を歩めと願いながらの採点となった。